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鉄制御タンパク質 I

鉄制御タンパク質は、鉄結合タンパク質であるフェリチンやトランスフェリンレセプターのmRNAと相互作用することによって鉄イオンの貯蔵を制御する。アコニターゼの2番目の機能(moonlight function)である。

アコニターゼ構造内の鉄-硫黄配位結合によるクラスターは不安定で、鉄イオンが遊離することもある。細胞内の鉄イオンのレベルが下がると、鉄-硫黄クラスターを再形成できないため、構造が開いて特定のmRNAのヘアピンループを結合するようになる。その特定のmRNAというのが、フェリチンのmRNAの開始領域や、トランスフェリンレセプターのmRNAの終端付近のループである。鉄制御タンパク質IがmRNAのループ部分に結合すると、フェリチンの合成を抑制するので鉄イオンが貯蔵されにくくなり、トランスフェリンレセプターの合成を促進するので血液からトランスフェリンをより多く拾い上げる。結果として鉄イオン濃度をあげることになる。

PDB image
2IPY - LyaseRNA
Crystal Structure Of Iron Regulatory Protein 1 In Complex With Ferritin H Ire-Rna

References

  1. 「哺乳類の鉄のホメオスタシスや疾患における鉄制御タンパク質の役割」
  2. 「多機能酵素の分子メカニズム~最近の結晶構造から~」
  3. 「別の才能をもつ酵素」

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